InterAqua 出展者の見どころ〜特集記事〜

【Clearize】
既存プロセスの限界を補完する「電解酸化」の底力。
微生物や凝集沈殿では届かない「ラストワンマイル」を埋める、水処理エンジニアリングの新たな選択肢

2026年1月5日

水処理の現場において、万能な解決策は存在しない。微生物処理は低コストだが環境変化に弱く、凝集沈殿は汚泥処理の負担が大きい。そして近年、半導体製造や製薬プロセスから排出される難分解性物質や、厳格化する窒素規制への対応が、多くのエンジニアリング会社や施設管理者を悩ませている。
株式会社クリアライズが提供する廃水処理システムElecaは、こうした既存技術の隙間を埋めるソリューションである。独自の電解酸化技術により、有機物や窒素化合物等を物理的に破壊・分解するこのシステムは、既存設備のリプレースではなく、共存・補完によってプラント全体の価値を最大化する

誤解されがちな電気分解。「凝集」ではなく「酸化分解」

「電気分解で排水処理」と聞いた際、多くの水処理エンジニアが想起するのは、電極を溶出させて汚濁物質を固める電解凝集かもしれない。しかし、クリアライズが提案するのは、似て非なる技術、電解酸化だ。 そのメカニズムは、特殊な高活性・耐腐食電極を用いて水中で強力な酸化剤(OHラジカル等)を生成し、有機物に直接アタックするというもの。
汚れを固めて取り除く、除去ではなく、分子レベルで結合を断ち切る、分解を行うため、原理的に汚泥が発生しない。これは、ランニングコストの削減だけでなく、脱炭素や環境負荷低減を目指す現代のプラント設計において決定的なアドバンテージとなる。

図1:酸化分解の反応化学式

既存水処理エンジニアリングの足りない部分を補填

Elecaの真価は、単独での処理能力もさることながら、既存の処理フローに組み込むことで発揮される補完能力にある。

1. 生物処理のピークカットとバックアップ

微生物処理は安定的だが、急激な負荷変動には弱い。工場の増産や品目変更で高濃度排水が流入した際、生物槽がダメージを受ければ復旧に長い時間を要する。
ここにElecaを前処理、あるいはバイパスラインとして組み込むことで、既存の生物処理への負荷を平準化することが可能になる。

2. 敷地が足りない現場での能力増強

排水処理増設時に敷地が小さい場合でもElecaは役立つ。滞留時間を必要とせず、反応槽も不要なため、省スペースで設置が可能だ。トラックに積載可能なサイズ感でありながら、日量数トンの処理能力を追加できるため、既存設備の能力不足を補うことが可能となる。

3. アンモニア・難分解性物質への対応

半導体工場などで課題となる高濃度のアンモニア性窒素や、製薬工場における微量な薬効成分など、微生物が苦手とする物質こそElecaの得意領域だ。アンモニアをスピーディーに無害な窒素ガスへと分解可能で、分解が難しい製薬工場からの薬効成分の失活処理にも利用が可能だ。

図2:ピークカットの例

図3:Eleca miniの外形

-40℃の極寒が生んだ、タフネスと柔軟性

この技術のルーツは20年前、カナダのオイルサンド採掘現場にある。気温-40℃という極寒の地では、微生物処理は機能しない。そこで求められたのが、水温や外気に左右されず、確実に処理できる物理化学的処理であった。
微生物処理のようなこまめな管理は不要。電気製品のようにON/OFFが自由自在であるため、以下のような柔軟な運用(デマンドレスポンス)が実現する。

•週末の完全停止: 排水が出ない休日は装置を停止し、待機電力をカット。

•緊急時の応急対応: 既存設備のトラブル時、あるいは定期メンテナンス時の代替処理として、必要な期間だけ稼働させる。

図4:Elecaの外形寸法

課題解決の「相談所」としてブースを活用してほしい

InterAqua2026のブースでは、実機である「Eleca mini」および、内部構造を可視化した1/10スケールの精巧な3D模型を展示する。
しかし、同社が展示会で最も重視しているのは、製品のスペックを誇示することではない。来場者が抱える「処理しきれない排水の悩み」や「顧客への提案に困っている案件」を持ち込み、技術者と膝を突き合わせてディスカッションすることだ。
「生物処理が安定しない」「CODを下げたい」「アンモニア除去の提案材料がない」。そんな課題を持つエンドユーザー、そしてエンジニアリング企業の担当者こそ、ぜひブースに足を運んでほしい。そこには、既存技術の壁を突破するヒントが必ずあるはずだ。

小間番号 : 2S-F16

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